電気設備の保守・保安について知りたい方へ! 電気設備の基礎知識!

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電気設備の保守・保安にまつわる仕事をされている方や、これからかかわりたいと考えている方にとって人気なのが電気主任技術者の資格です。

そこで、まずは電気設備の保守・保安についての基礎的な知識をご紹介してきたいと思います。

  1. 電気設備とは?
  2. 電気設備の保守管理について
  3. 電気設備の保守管理に関係する資格について
  4. 電気主任技術者の資格ついて
  5. 電気主任技術者にまつわるQ&A

この記事を読むことで電気設備にまつわる基本的なことを知ることができます。また、電気設備といえば忘れてはならない、電気主任技術者についての情報もご紹介していますので、ぜひ最後までお見逃しなく!


1.電気設備とは?

1-1.電気設備とは?

電気設備とは、電気を安定的に供給するために設置される発電から送電の設備や、電気を使用する機器などの設備・電気工作物・通信設備・消防用設備・防犯設備など、社会基盤となる設備を指します。平たくいえば、身の回りにある電気にかかわる設備全般のことです。

2.電気設備の保守管理について

2-1.重要性、必要性

今や、社会のすべてが電気によって回っていると行っても過言ではありません。そのため、もしも電気設備が停止してしまえば、私たちは重大なダメージを負ってしまいます。特に、企業にとっては大きな損失でしょう。また、電気設備を利用する人たちの安全にもかかわってきます。ゆえに、電気設備の保守管理というのは、とても重要なのです。

2-2.電気保安規程

事業用電気工作物を設置する場合、電気事業法第42条に基づき、事業場、もしくは設備ごとに保安規程を策定・遵守しなければなりません。保安規程は電気工作物の工事・維持、および運用に関する保安を確保することを目的とした内容とします。また、保安規程に定める事項は以下のとおりです。

  • 電気工作物の工事・維持、または運用に関する業務を管理する者の職務、および組織に関すること
  •  電気工作物の工事・維持、または運用に従事する者に対する保安教育に関すること
  • 電気工作物の工事・維持、または運用保安のための巡視・点検、および検査に関すること
  •  電気工作物の運転、または操作に関すること
  •  発電所の運転を相当期間停止する場合における保全の方法に関すること
  • 災害時や非常事態の場合にとるべき措置に関すること
  •  電気工作物の工事・維持、および運用保安の記録に関すること
  • 電気工作物の法定事業者検査にかかる実施体制、および記録の保存に関すること
  • そのほか、電気工作物の工事・維持、および運用に関する保安に関して必要な事項

2-3.保守管理の内容

まずは、電気設備のメンテナンスです。電気設備に故障がないかを確認し、経年劣化している箇所や損傷している箇所があれば、それを修繕します。また、状況に応じてリニューアル工事、省エネルギー化の提案なども保守管理の一つです。

2-4.外部委託とは?

自家用電気工作物が設置されている場合、法律によって、保安監督として従業員の中から『電気主任技術者』の有資格者を専任する義務がありました。しかし、平成16年の法改正により、電気保安法人に外部委託をすることが可能になっています。

3.電気設備の保守管理に関係する資格について

3-1.関係する資格について

電気設備に関係する資格には以下のようなものがあります。

  • 電気主任技術者
  • 電気工事士
  • 電気工事施工管理技士
  • 電気通信工事担任者

3-2.資格のメリット

資格をとることのメリットには以下のようなものが挙げられます。

  • 給料が上がりやすくなる
  • 重要な仕事を任せてもらえるようになる
  • 昇進しやすくなる(資格によっては昇進の条件に必要不可欠な場合も)
  • 転職で有利になる

3-3.求人について

求人によっては、一定の資格を有していることが応募の条件なこともあります。たくさんの資格を有するということは、それだけ自分の可能性を広げるということにもなるわけですね。今は自分に必要ないと思えるような資格でも、積極的に挑戦するようにしましょう。

4.電気主任技術者の資格ついて

4-1.受験資格

電気にかかわる資格なので、工学系の高校や大学を卒業している必要があると思われていますが、実は受験資格というものはありません。誰でも受験することが可能です。実務経験を積む必要もありません。ただし、一定の実務経験を積んでおり、かつ認定校において指定された単位を取得して卒業していると、試験を受けずに資格を得ることが可能です。    

4-2.試験概要

試験日時は一次試験が9月、二次試験が11月に行われます。ちなみに、電気主任技術者は1種・2種・3種の三つがありますが、そのうち3種だけは二次試験がありません。試験地は、例年1種・2種が全国10箇所、3種が全国33箇所となっています。

試験科目は一次試験が理論、電力、機械、法規で、二次試験が電力・管理、機械・制御です。受験料は1種・2種が郵便申請で12,800円、ネット申請で12,400円となっています。3種は郵便申請が郵便申請5,200円でネット申請4,850円です。

4-3.試験内容

4-3-1.一次試験

  • 理論 :電気理論、電子理論、電気計測および電子計測
  • 電力:発電所、変電所の設計および運転、送電線路、および配電線路(屋内配線を含む)の設計、および運用並びに電気材料
  • 機械:電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電気加工、自動制御、メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送および処理
  • 法規:電気法規(保安に関するものに限る)、電気施設管理

4-3-2.二次試験

  • 電力・管理 :発電所と変電所の設計および運転、送電線路と配電線路(屋内配線を含む)の設計および運用、電気施設管理
  • 機械・制御:電気機器、パワーエレクトロニクス、自動制御、メカトロニクス

4-4.難易度、合格率

電気主任技術者は、難関試験です。3種の合格率が5~10%程度、2種が2~5%程度、1種は2~4%程度となっています。

4-5.試験のポイント

電気主任技術者の試験は科目別合格制です。全体の試験では落ちても、合格点に達している科目があると、その科目は「科目合格」という扱いになります。つまり、次に電気主任技術者の試験を受ける際、合格した科目は免除されるわけです。ただし、科目合格には有効期限があり、最後に合格してから3年たつと免除ができなくなります。

4-6.勉強法、学習のコツ

勉強のコツは、資格の通信講座の利用をおすすめします。電気主任技術者はあまりメジャーな資格ではないため、なかなか独学で勉強するのが大変だからです。資格講座を受講すれば、プロフェッショナルの知識が得られるので、大きなアドバンテージを得られます。また、テキストやDVD等の教材も、練りに練られたものですので、非常にわかりやすく、効率的です。ぜひ、利用してみてください。

5.電気主任技術者にまつわるQ&A

Q.電気主任技術者の合格発表日はいつですか?
A.1種・2種の一次試験が10月中旬頃、二次試験は2月上旬頃となっています。3種の場合は、10月下旬頃です。

Q.電気主任技術者の合格発表どのように行われますか?
A.発表日に試験結果通知書が受験者のもとへ発送されます。そのほか、一般財団法人電気技術者試験センターのHP上で確認することも可能です。

Q.資格には更新などの必要はありますか?
A.電気主任技術者の資格に更新の必要はありません。取得すれば、一生涯保有し続けることができます。

Q.学生でも電気主任技術者の資格は取得できますか?
A.学生でも取得可能です。工業高校や大学の工学部などでは、学校ごとに試験の申し込みを行っていることがあります。学校側に問い合わせてみましょう。

まとめ

今回は電気設備の保守・保安について中心にご紹介しました。電気設備とは、発電から送電の設備・電気を使用する機器などの設備や電気工作物・通信設備・消防用設備・防犯設備などを指します。電気設備において重要な資格が電気主任技術者です。1種・2種・3種の三つがあり、合格率はいずれも10%以下という難関試験となっています。そのため、試験勉強には工夫が必要です。そこで、おすすめするのが、資格通信講座となります。ぜひ、利用してみてくださいね。