電験3種の試験はどんな問題が出る?勉強のポイント・コツを解説!
2015/12/14
2021/04/07
世の中にはいろいろな資格があります。その中でも電気に関するものは需要も高く、取得しておけば就職や転職に役立つでしょう。そんな電気に関する資格の中でも、「電気主任技術者」は人気が高いのです。
そこで今回は、電験3種の勉強法についてご紹介します。電験3種とは、第3種電気主任技術者の略です。いったいどのような問題が出て、どのように勉強すれば合格しやすいのでしょうか?答えは、この記事を読めば分かります。電験3種にチャレンジしたい方は必見です。
1.電気主任技術者とはどんな資格?
電気主任技術者とは、事業用電気工作物の工事、維持および運用に関する保安、監督を行える資格です。事業用電気工作物とは、一般家庭以外で使われている電気工作物のことです。商業用の店舗から発電所のような施設までさまざまです。一般的に、これらの施設では普通の家庭より多くの電気を使います。
また、建物内に張り巡らされている電線も複雑です。さらに、電気設備が故障すれば多くの方に影響があるだけでなく、けが人が出たり他の施設や一般のご家庭に影響が現れたりすることもあるでしょう。だからこそ、有資格者が定期的に点検する必要があるのです。
なお、同じように電気に関する資格の中に電気工事士があります。こちらは、電気工事はできますが、電気工事を監督することはできません。ですから、電気主任技術者は電気工事士たちを監督できる立場になれるのです。
2.電気主任技術者の資格を取得する方法
では、電気主任技術者の資格はどのように取得すればよいのでしょう? 難易度や問題内容と併せてご紹介します。
2-1.電気主任技術者の資格取得方法は二つ
電気主任技術者の資格取得方法には二つの方法があります。一つは試験を受けて合格する方法です。そしてもう一つは、認定による方法です。認定校であることと所定の実務経験を積んで、保安監督部に認定の申請をして口頭試問などを受ける方法ですが、簡単ではありません。数回の口頭試問を受けて申請書を書き直す必要があります。
試験の場合、電気主任技術者の受験資格はありません。どんな人でも受験はできます。しかし、第3種電気主任技術者は、工業高校の電気科を修了したレベルの知識が必要です。ですから、全く電気の知識がない方が挑戦しようとする場合は、それなりの勉強がいるでしょう。
2-2.電気主任技術者の試験問題は?
電気主任技術者の試験問題は、3種だけが「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目の一次試験だけです。といったところでイメージがわかない人も多いでしょう。これは、ここで説明をするよりも、実際に過去問や参考書などを見た方が分かりやすいと思います。ちなみに、理論や機械・法規もすべて電気に関わることです。これが理解できていないと電気設備の保安や監督ができません。
また、試験時間は9時から17時30分までの長丁場になります。この4科目を3年以内に合格すれば、資格が取得できるのです。
2-3.電験3種の合格率はどのくらい?
電験3種の合格率は、年によって違いますがおおよそ10%です。難関といってもよいでしょう。第2種や1種になると合格率が5%をきる年もあります。しかし、電験3種の合格者の中には工業高校に在学中の高校生もいるのです。ですから、勉強さえしっかりしていれば合格できる資格になります。
3.電験3種の勉強方法
電験3種の参考書や過去問題集は、書店に行けばいろいろな種類が販売されています。今、この記事を読んでいる方の中にもすでに参考書をお持ちの方もいるかもしれません。しかし、電験3種の参考書を実際に使ってみた方の感想を聞くと「分かりにくい」という意見が多いのです。
それは、参考書が「すでに電気の基本を理解している方」を前提に作られているためです。先ほど、電験3種の難易度を工業高校の電気科を修了したレベルとご紹介しました。この「電気科」で学べる内容は高校の普通科の授業で習う電気よりも、はるかに難しいものです。
今まで電気とは無縁な仕事に就いていた人は、「参考書に書かれていることがそもそも理解できない」と悩むことも多いでしょう。ですから、独学で勉強をするならば、電気の基礎を丁寧に解説してある参考書を選んでください。電気工事士の参考書で電気の基礎を覚えた、という方もいます。
また、工業高校の電気科を卒業して電気に関わる仕事に就いていた人は、感覚で電気のことを覚えている方も多いでしょう。ですから、法規や理論などの問題でつまずく人も少なくありません。「電気は仕事で扱っているから大丈夫」と過信しないことです。
勉強時間は平均して半年程度行ったという方が多いでしょう。一夜漬けで合格することはまずありません。計画的な勉強が必要です。
おわりに
今回は電験3種の勉強方法についてご紹介しました。電験3種は、前述したように一夜漬けで受かるほど簡単な資格ではありません。また、通信教育を申し込んだからといって必ず合格できるものでもないのです。特に、全く知識がない状態で受験をしようという方は、半年以上の勉強期間を設けてください。休日にまとめて勉強するよりは、1日20分でもいいので勉強をしましょう。そのためにも、分かりやすく覚えやすい参考書選びは重要です。