認定電気工事従事者の講習とは? 受講資格・費用など詳しく教えます!
2019/04/02
2020/07/03
「認定電気工事従事者の講習を受けたいけど、受講資格はあるのだろうか」「受講内容や認定を受けるメリットを知りたい」とお考えではありませんか。それに、受講費用がいくらかかるか・会場はどこなのかなど、詳しく知ってから検討したいですよね。
そこで今回は、認定電気工事従事者の講習について詳しく解説します。
この記事を読むことで、認定電気工事従事者の講習を受けるために必要なことがよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。
1.認定電気工事従事者とは?
最初に、認定電気工事従事者とはどんな資格なのか見ていきましょう。
1-1.電圧600V以下の自家用電気工作物の電気工事ができる
認定電気工事従事者とは、自家用電気工作物の電気工事に従事できる資格です。ただし、電圧600V以下の自家用電気工作物(最大電力500kW未満の設備)に限ります。つまり、第一種電気工事士ができる電気工事の範囲のうち、自家用電気工作物の簡易電気工事(電線路に係るものを除く)に従事できるようになるのです。
従事できる具体例としては、事務所ビルなどの自家用電気工作物のうち、照明器具やコンセントの取替工事が挙げられます。
1-2.認定電気工事従事者を取得するメリットは?
認定電気工事従事者は、電圧600V以下の自家用電気工作物の工事が可能です。これは第二種電気工事士・電気主任技術者資格だけではできない工事なので、取得することで仕事の幅が広がり、現場でとても重宝されることでしょう。難関資格である第一種電気工事士を取得するよりも、取得しやすい・転職に有利・年収アップが期待できるなどのメリットがあります。また、第二種電気工事士と認定電気工事従事者の両方の資格があれば電気工事業登録を行えるため、独立開業も可能です。
1-3.規定の講習を受講して認定証を受けて申請する
認定電気工事従事者になるための流れは、以下のとおりです。
- 認定電気工事従事者認定講習を受講する
- 講習修了証を受け取る
- 講習修了証を添えて住所地を管轄する産業保安監督部へ申請する
- 認定証が交付される
2.認定電気工事従事者の講習を受けるには?
認定電気工事従事者の講習概要や受講資格などを詳しく解説します。
2-1.講習を受ければ認定電気工事従事者の認定申請ができる
認定電気工事従事者認定講習とは、認定電気工事従事者の認定を受けるために、一般財団法人電気工事技術センターが実施する講習です。すべての講習を受講すると、講習修了証を受け取ることができます。
2-2.二種電気工事士か電気主任技術者の免状交付済みが条件
認定電気工事従事者の講習を受けるには、以下の受講資格のうちいずれかが必要です。
- 二種電気工事士免状を交付済み
- 電気主任技術者免状を交付済み
2-3.受講費用は12,500円で申し込みはWEB・書面の2つ
認定電気工事従事者の受講費用は、12,500円です。受講申し込みは、WEB経由もしくは書面提出の2つの方法があります。2019年上期の受付開始は、いずれも4月1日以降です。詳しくは、一般財団法人電気工事技術講習センターのホームページを参考にしてください。
3.認定電気工事従事者の講習について
認定電気工事従事者の講習について詳しく解説します。
3-1.全国10会場で実施する
認定電気工事従事者の講習は、以下の地域で上期・下期それぞれ1~5回行います。2019年上期の実施時期は、7月です。
- 北海道(札幌市)
- 東北(仙台市)
- 関東(東京都23区内および横浜市)
- 中部(名古屋市)
- 北陸(金沢市)
- 近畿(大阪市)
- 中国(広島市)
- 四国(高松市)
- 九州(福岡市)
より詳しい内容は、一般財団法人電気工事技術講習センターのホームページを参考にしてください。
3-2.講習は4科目6時間
認定電気工事従事者の講習は、4科目6時間にわたって行います。具体的な内容は、以下を参考にしてください。
- 配線器具ならびに電気工事用の材料および工具:1時間30分
- 電気工事の施工方法:1時間30分
- 自家用電気工作物の検査方法:2時間
- 自家用電気工作物の保安に関する法令:1時間
3-3.受講票と写真つき公的身分証明書が必要
認定電気工事従事者の講習を受けるには、受講当日に以下のものを持参してください。
- 受講票(申し込み後にハガキで郵送される)
- 写真付き公的身分証明書(運転免許証・パスポート・マイナンバーカードなど)
3-4.全科目受講で修了証を発行
講習修了証は、全科目受講した人に交付されます。途中退出・遅刻などで1科目でも受けられなかった場合は、後日改めてすべての科目を受講しましょう。なお、それぞれ資格試験に合格しても免状を交付されていない人は、全科目を修了しても認定証をもらうことができません。
3-5.認定電気工事従事者の認定申請に必要なもの
認定電気工事従事者の認定証交付申請では、以下のものが必要です。
- 認定電気工事従事者認定講習の修了証明書
- 第二種電気工事士もしくは電気主任技術者免状の写し
- 4,700円分の収入印紙
- 発行後3か月以内の住民票
- 本人の顔写真(縦4cm×横3cm)
- 認定申請書
- 認定電気工事従事者認定証交付申請書
- 返信用封筒
4.認定電気工事従事者の講習に関するよくある質問
最後に、認定電気工事従事者の講習に関する質問に回答します。それぞれ、参考にしてください。
Q.第二種電気工事士の免状の取得時期は問わない?
A.はい。受講資格には、免状の取得時期に制限はありません。
Q.受講資格に電気主任技術者免状の種類は問わない?
A.はい。電気主任技術者免状を取得済みなら、第1種から第3種までいずれの種類でも受講資格があります。
Q.受講申し込み後に日程や地域の変更はできる?
A.できません。当初申し込みをした日程・地域で受講してください。なお、都合が悪くて欠席した場合でも、受講料の返却はありません。
Q.認定電気工事従事者の講習を受ける必要がない人は?
A.以下に当てはまる人は、申請によって認定電気工事従事者認定証の交付を受けることができるため、講習を受ける必要はありません。
- 第一種電気工事士試験合格者
- 第二種電気工事士免状取得後、電気工事で3年以上の実務経験がある
- 電気主任技術者免状取得後、電気工作物の工事・維持・運用で3年以上の実務経験がある
Q.第一種電気工事士試験に合格した人が受講する意味はない?
A.第一種電気工事士試験に合格した人でも、知識の補強のために受講する方法もあります。なお、第一種電気工事士試験に合格していても、認定電気工事従事者の認定を受けるには、申請が必要なので注意してください。
まとめ
今回は、認定電気工事従事者の講習について詳しく解説しました。認定電気工事従事者の講習を受講するには、第二種電気工事士もしくは電気主任技術者の免状を取得済みであることが必要です。いずれの資格も未取得の人は、資格取得を目指しましょう。認定電気工事従事者と、第二種電気工事士や電気主任技術者を併せ持つことで、担当できる電気工事の範囲が広がります。企業に必要な人材となり、転職や年収アップが期待できるほか、独立に向けても大きな一歩となるでしょう。